ようこそ、お訪ね下さいました。
わたしは、親鸞(しんらん)というお方を宗祖(しゅうそ)とする浄土真宗の寺院の住職です。京都にある真宗本廟(東本願寺)が本山(ほんざん)です。

わたしの寺は「宗教法人 永福寺」が一応の正式名称ですが、俗には「松寺」でとおっています。もともと、富山県でも福光町にある医王山(いおうぜん)が寺の出身地で、「まつ」という土地にあったらしく、それで「まつでら」というようになったと聞いていますが、詳しいことはわかりません。ですから山号は「医王山」です。

寺の長男に生まれたものの、寺や坊主が嫌いで、大学時代は男声合唱団が生きがいでした。いまもささやかな合唱団の指揮をしています。それでも曲がりなりに、住職をやっているのは、すばらしい師や法友に恵まれたからです。どんな出会いをもつかで、人生がきまります。隙があれば寺から脱出しようとしていましたが、逆にはまり込んでしまいました。

それはやはり、師友と出会って親鸞を人生の同伴者とすることができたからです。その親鸞の世界を一人でも多くお方に伝えたい、それも人間形成のもっとも大切な時期である中学生の方がたを対象にできないか、という願いから「松寺はがき通信」を始めました。もちろん一般のお方も大歓迎です。拙劣なことでまことに恐縮ですが、ご覧くださったあなたのアドバイスとお知恵に支えられて、これからの歩みを重ねていきたいと存じます。
  合掌